土遊野通信2024.5月号
2024/05/04
はじめに
土遊野代表はジブリ作品が大好きです。風の谷のナウシカに憧れ、失われし大地との絆を結びたいと強く願い、びゅ~と風が吹けば、ネコバスが走っていったねと娘と放したり(^^)
この時期にいつも思い出す、天空の城ラピュタにあるゴンドアの谷の歌も大好きです。
"土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう”
里山はすっかり淡い緑が萌えはじめ、新芽が芽吹く木々にも、水を張った田んぼにも、
たくさんの鳥がやってきて、そのさえずりに気持ちがふっと和らぎます。
忙しいと感じる農繁期にも、生きる歓び、いのちの本質を思い出させてもらっています。
↑「あなたは何歳?」森の用水で出会った大きな木
土遊野循環記
有機米の栽培と平飼い養鶏を主軸に 循環型農業を行っていますが今年の通信では、この循環について詳しくお伝えしていきたいなと思っています。農業に興味がある方、いつかやってみたいと思う方にはどんどん参考にしてもらえたら、嬉しいです。
第15回「有機米の苗づくり」
前回は「いのちは繋がっている」というお話でした。
今回は「有機米の苗づくり」のお話です。
下の写真は、棚田の苗場で「床ならべ」という作業をしています。
有機栽培をするためには、苗を自分たちで育てる必要があります。
慣行栽培では、農協さんが苗を育ててくれて、それを購入している場合も多くありますが、農薬や化学肥料を使わない苗を育ててくれるところはないので、有機農家はまず苗作りから始めます。
冬の間に、種籾を選別し、浸種して発芽を促進、播種の前日には催芽といって温かい温度をかけ、播種作業をします。
一つ一つに技術があり、どれも高精度で行っていきます。
苗作りは、人間が手間を掛けられる貴重な作業です。
このあと、田んぼに田植えをすれば、大地とお天道様の影響を大きく受け、人間ができることには限りがあります。
天候や気温をコントロールすることはできません。
お米づくりは、足し算でも引き算でもなく掛け算というのが先代からの教えです。
悪い苗を植えて、それを復活させる技術は有機農業にはありません。
均平の取れた良い田んぼに、良い苗を植える。
これが基礎技術です。
土遊野の苗作りの特徴としては、露地の田んぼに、直接、苗を置いて育てるというところでしょうか。
プール育苗といって土から放して水の量や温度をなるべく人間の管理下における高い技術が日本にはありますが、これには農薬と化学肥料が欠かせません。
この資材がないと苗ができないのか?!否。
土遊野では田んぼの土の力を借りて苗を育てよう!ということで、前年の秋に苗場にアイガモ部隊を放しておき、土作りを手伝ってもらいます。
その田んぼに、この春、苗を並べています。今年作る苗は7000枚を超えます!
この時期は、みんな総出で田んぼに向き合いがんばります!
↑田んぼの周りでは、この時期キジさんの子育て姿をよく見かけます♪
ひよっこ農家娘二代目奮闘記
~農業家への道14 創業者の想い編~
前回お話した、父がこれまでどんな思いでやってきたのか。
両親のこれまでと思うときに、必ず思い出すのか櫻井翔さんが、農場にいらしてくださった2011年の取材時のことです。
もちろん憧れの嵐の櫻井さんに会えたという思い出でもありますが(笑)、メディアを嫌う父がテレビにコメントしていた言葉を鮮明に覚えています。
櫻井さんに「移住して農業を始めて、どんな苦労がありましたか?」と聞かれ、母は「大変さを感じたことはなく、大雪にもわくわくどきどき、とにかく楽しく、そして多くの人に支えられてここまで来た」と話していました。
父は「壁はなかったなぁ。周りからみたらひどい田んぼつくってたと思うけど、本人はその壁に気づいていない、壁だと思ってないから(笑)」
両親は、周りからの目や、世間からの評判などには一切目もくれず、自分たちの選んだ道をわくわくどきどきしながら生きてきたのだろう。
社名にある「土遊野」には、里山を土と遊ぶ野原のような場所にしたいという想いが込められている。
遊び心、楽しむ気持ち、わくわくどきどきしてこの里山に入植してきた両親をおもうと、心がじんわり熱くなります。
私は今、わくわくどきどきはどんな時に感じるだろう。。。
自分で決めて、新しいことにチャレンジしたとき!でしょうか(^^)
皆さんは、どうですか?!
ちなみに、櫻井翔さんとの共演はNHKの「嵐の明日にかける旅」という特番で、スタジオでは卵かけご飯を食べていただきました♫
就農して2年目の秋でしたが、農業は、どんな人とでも繋がれる可能性がある仕事なんだと、実感し勇気を頂いた機会でもありました。 …次号へ続く
これはきっと農業遺産
世界に誇るべき資源、技術、文化がここにはあると感じでいます。 約10kmにもなるこの森の用水の歴史は、1848年(嘉永元年)に遡ります。次世代を思い、 5つのトンネルを掘り水をひいてきた先代たちの思いから、農業とは次の世代までを考えて営む仕事なのだと教わりました。地域の高齢化が深刻で用水の維持には新しい力が必要です。 今後は棚田サポーターを個人や企業さんから募りたいと考えています。
gift from satoyama
大切な人への贈り物に、土遊野の素材を生かしたお菓子や 無添加調味料里山お米の本みりん、有機棚田米などは いかがでしょうか。
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