土遊野通信Vol.50
2025/05/01
令和の米騒動
さてさて!待ちに待った?お米作りのシーズンとなりました(^^)
今年は、1月の暖冬からの2月の歴史的な大雪、田んぼにもたっぷり雪が積り、3月に雪解けしました。
雪が降ると、田んぼや大地は冷やされてしまうのではないか…と就農当時は心配していました。
土の中の生き物はや寒くて死んでしまうのではと。でも実際に雪が積もった大地は確かに、ある程度冷たい
のですが「保湿」された状態になります。しっかり土とそこに生きる生き物を守ってくれています。
お肌の大敵が「乾燥」と一緒で、やはり大地の大敵も「乾燥」なのです。大雪の翌年は豊作というのが
これまでの通例ではありますが……日照が多いことと、気温が高いことまた少し違ってきます。
今年はどんな事が起こるのだろう?心配とワクワクが半分ずつくらいです。鳥インフルエンザも大流行していましたので、まずは、スタッフとニワトリ達、里山のみんなと、無事に春を、命芽吹く季節を迎えられたことに感謝しています。
令和の米騒動と、昨年夏ごろから今もお米が世を騒がせていますね。価格が高い!量は足りるのだろうか?これは誰かが意図的に?農水省への不満や、備蓄米の流通の不透明さ、転売ヤーやお米泥棒のニュース……「お米」への不信が間違いなく高まっている。
土遊野にも、トラックで取りに行けますがどれくらいありますか?という問い合わせも多数ありました。
他より高く買えますよ!と。
育てる苦労も知らないのにお米をモノだと思って、お金で釣ろうとするなんて、なんだか侮辱されている
ような気持ちにもなりました。食べ物とは、お金で育てられるものではありません。
毎年、人間が、土づくりし、種をまいて、数か月かけて育て上げているものです。そして人間も同じだと
私は思います。人間とは、やはりお金で育て上げられるものではありません。
お金の価値は日々変動しています。お金を動かす資源の価値に、私たち農業や一次産業の現場は向き合っていることを、私たち自身が見失ってはいけません。
だから、「誰にお米を届けたいのか?なんのためにお米を育てているのか?」この米騒動中に自分の目的と
判断軸を何度も確認しました。
私の農業の目的は、選んで食べていただく人に、里山という場所、農業と仕事、自然や大地との繋がりを
伝えること。人間は人間以外のたくさんの生き物に、支えられ続けているよ。
だから一人きりじゃないよ。そして独りよがりにもならないで。
わたし達は、たくさんの命の繋がりの中に、今日も奇跡のように生きている地球の一部だ。
人と大地の絆を結び、命の繋がりを伝えるために。
日本のお米の生産量が毎年減っていたことは、周知の事実。高齢化は私が15年前に就農したときから
ずっと課題でした。日本の人口も減っていて、お米の消費量も減っている、買い取り価格も下がり続けていると。私はこんな時代流れの中で、地域の田んぼを引き継ぎ他のお仕事と兼業されながらも、お米作りを
続けてこられた先輩たちを心より尊敬しています。
私達にできることは、今までがこうだったから、こんなに農家が減ってしまったんだと不満を言うことではありません。これからの未来に向けてお米づくりを進めていくこと!地球という惑星を視野に考えると、
地球上の人の数は増え続けています。お米とは、長期貯蔵ができて、お酒や味噌や米粉にも変身でき、
さらに「水田」であれば連作し続けることのできる植物です。農薬や化学肥料を使い、地球に資源を
搾取することなく、大地の循環を妨げることなく、生き物達の生きる力を活かさせてもらえるような
お米作りを目指し、今年もさまざま挑戦していきます!
真っ直ぐな子に育ってほしいと願うなら、真っ直ぐな命に触れる時間を大切に。
大人になって素直になりたいと願うなら、噓をつかない命に触れる時間を大切に。
子ども、ヤギさん、野の草花、森の木々、虫たちも、みんな生きることに真っ直ぐだ!
土遊野の有機米の販売について
有機米の在庫も、実は底が見え始めています。
昨年良く育った「イセヒカリ」はまだECサイトでの販売を続けてまいりますので、ぜひご注文ください。
令和7年産の新米は、8月下旬から早生品種「てんたかく」を出荷できるよう、お米作りを進めております。新米の予約注文は7月ごろ~ECサイトにて開始いたします。
ひよっこ 農家娘二代目奮闘記
2代目の立志編
「農業は大変なんだ」。実は、私はあまりこの言葉を使ったことはありません。でも確かに、よくいろいろな人から言われてきました。
だから「農業は大変な仕事として伝わっているのだな」ということが、私には伝わっていました。実際に、天候も不安定で容赦ない、相手はしゃべってくれない。でもこれは大変な理由ではありません。
むしろここが農業の醍醐味ともいえるかもしれませんね。私たちは言葉以外の方法で、彼らと対話しながら生きていかねばなりません。私自身が農業を大変だと思ったことがないのは、やはり親の生き様も大きく
影響していると思います。両親は、約40年前に関東から移住、非農家の二人が田舎の農村に飛び込んだわけです。おそらく地域移住や田舎暮らしが後押しされる現代よりも、理解も少なくすごく大変な時代に
挑戦したのだと想像します。それでも両親の口から「大変だ」「やめた方がいい」そんな言葉は聞いたことがありません。
とても思い出深い出来事があります。就農して2年目の春、当時はイノシシやサルがまだいなかったので
私は少量多品目の有機野菜も育てていました。1月の雪深い中、ハウスの中に温床という発酵床を仕込み、
2月にトマトの種をまき育苗していました。約3か月大切に育て、5月の畑への植え付けを直前に、春の嵐がやってきました。かなり強い風で、ハウスの中での仕事も危ないなと思い、配達に出ました。夕方も戻ってくると、ハウスが無くなっていました。立てたばかりの一番大きなハウスだったので、目を疑いました。
ビニールが破れるでもなく、パイプが折れるでもなく、ハウスごと飛ばされてしまっていました。
中で育てていたトマトの苗たちは雨風に吹かれ傷みきっていました。せっかく、ここまで育てたのに……
涙が溢れる。怒りでもなく、悔しいでもなく、今までの頑張りが無駄になったようで悲しく無念。
泣いていた私に父は一言くれました。 『また、種を蒔けばいいんだ』と。何度でも、種を蒔けばいい。
私は農業はなんて大変なんだ、ということではなく、自然と生きること、自然は容赦ないこと、土と風は地球に欠かせなくて、この壮大な自然の力と向き合い続ける覚悟みたいのが、決まったきっかけだったなと振り返ります。 …次号へ続く
ECサイトがリニューアルしました!お米も品種やサイズで、選びやすく、
カテゴリーも見やすくなりました。ぜひ覗いてみてください。
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