有限会社土遊野

土遊野通信2024.2月号

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土遊野通信2024.2月号

土遊野通信2024.2月号

2024/01/29

はじめに

2024年元旦、能登半島を震源とする最大震度7の地震があり、富山県でも観測史上最大の揺れを観測いたしました。被災の最中におられる方へは心よりお見舞い申し上げます。
16時、家族団らんの一時、5歳の娘はすぐにテーブルの下に隠れスマホからの大きなアラームに怖がっていました。土遊野では家屋や鶏舎の大きな倒壊などはありませんでしたが、棚田や農道の破損が相次ぎ、

雪が落ち着いたら森の用水、隧道の確認もこれからという状況です。
地球は生卵に例えられ、地殻という薄い殻の部分に人間は文明を築き生きているそう。白身の部分に例えられるマントルは動いている正に「地球は生きている」を実感する年明けとなりました。


土遊野循環記

有機米の栽培と平飼い養鶏を主軸に 循環型農業を行っていますが今年の通信では、この循環について詳しくお伝えしていきたいなと思っています。農業に興味がある方、いつかやってみたいと思う方にはどんどん参考にしてもらえたら、嬉しいです。

第12回「循環型農業」

前回は「水田の循環」というお話をしました。

今回は「循環型農業」について、お話したいと思います。

"有機農業"には多くの定義や解釈があると思います。
私もはじめは、農薬や化学肥料を使用しないで作物を育てるものと認識していました。
でも、有機農業でも使っても良い農薬と呼ばれるものもあること、アイガモは生物農薬とカテゴライズされていることなどを知りました。

またある農薬化学肥料を使わない自然農法家の方からは、有機農家への動物性の堆肥を使うことへの批難の声があることも知りました。
いろいろな価値観、それぞれが大切にしている農業があり、それはどれもそれぞれを批難し合うものではないと思いました。

土遊野が大切にしているのは「循環すること」です。

 

なので、判断基準は、それは循環するものかどうかです。
農薬を使わないのは、適正量の使用では農産品への汚染はないと言われていますが、他の生態系にも影響を及ぼす危険性があるから、遺伝子組換え飼料は、遺伝子汚染をする可能性があるかもしれないからなど、いろいろな使わない要素もありますが、一番は循環しないからです。
購入して使い切りの一方通行。

土遊野の土作りの基本はもちろん鶏糞堆肥です。地域の田んぼで育てた飼料用米で鶏を育て、平飼い鶏舎で鶏達にも堆肥化の一役をかってもらっています。
竹林を整備し、チップ状にした竹チップも鶏のエサに混ぜます。
竹には稲が丈夫に育つためのケイ酸が多く含まれており、土遊野では鶏を通して堆肥化しています。
地域からの野菜の残渣や、オカラや酒粕、もちろん里山の野草も使わせていただきます。

そして、この循環に大切なのは菌や微生物達の力です。

人間の食糧を生産するために、今目の前に見えるものを多くきれいに育てるために、多くの農業技術が発展してきています。
表面だけの、人間だけの循環を考えれば効果的面な農薬・化学肥料の技術は素晴らしいものだと感じます。しかしながら、もう少し大きな循環、目に見えにくい、声の聞こえてこない命達と生きていく時代に入っていると思います。
なぜなら、人間はそのいのち達のお陰でここまで生きてきているからです。
国土の7割を占める里山・山間地に広がる自然界の大きな循環を持つ国が、ここ日本なのです。

実はアイガモ部隊、本当は下の田んぼに柵をして囲っていたのですが、 みんなで出てきてエサの多い冬水田んぼで水浴びしてます。 柵が無くても、飛べないし集団行動するのでどこへも行きません(笑)


ひよっこ農家娘二代目奮闘記
~決意編~

2008年3月1日の当時のブログ"蕾"より「めぐみ木」

「めぐみ木」って、私の人生と一緒に育っていく木のこと。
この木は、どこに根を張ろうかずっと探してた。
でも、今、自分を育てるに一番いい水、土、栄養が詰まった場所、そして両親という温かい光がふりそそぐ場所を見つけたんだって。
根をはると、もうそこから動けなくなっちゃうような気がして、嫌だった。
慎重に探してた。

 

でも、根をはれないから、いつもふわふわして、ふらふらして、やせっぽっちのままだった。
根を張って、太い幹育って、茎がいろんなところに伸び始める。
その茎の先にはなにかと出会って新芽が出て、花を咲かせたりする。
そこから種が風にのり吹かれて、いろんな世界に飛んでいくかも。
きっと満開に咲くときも、すべてが枯れて落ちてしまうこともある。
いろんな出会いがつながってみんなで咲かせられる花もあれば、別れてしまうとき・・・きっとその葉は枯れ落ちてしまう。
でも、根をはって、土、水、養分、そして光があって、幹さえ折れなければ、何度でも花は咲かせられる。富山県の土っていうところに根をはってみたいと思った。

【お宿紹介】
お酒のお宿 喜泉

純米大吟醸「土遊野」もお取り扱いい頂いている喜泉さん!
先日、家族の記念日に温泉旅行で喜泉さんに行ってまいりました。
グランピングもできるお部屋はすごくおしゃれで心地よく、温泉の湯加減もぴったりで、露天風呂からは娘が「カモシカ動いた!」と発見も。
お客様のキャンセルなど震災の影響はとても大きいと話しておられました(><)
宇奈月温泉はなんと開湯100周年!!!
ぜひ富山にいらっしゃる際は宇奈月にも足を運んでみてください!

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