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土遊野通信2023.2月号

土遊野通信2023.2月号

2023/02/10

2月4日は立春

2月といえば、2月4日の立春。私はこの日が大好きです。鶏たち、アイガモ達は卵を産み始め命の春の始まり。太陽の光と共に生きる自然界では、日の長さによる変化を避けては通れません。人間の思うようにしたいと思えば、なかなか思い通りにいかないと歯がゆい思いをするかもしれませんが、農業は自然の変化と対峙するのではなく味方に、共に生きているという見方を大切にしています。一方で、日本中では鳥インフルエンザが蔓延し、毎日のように日本中で発生が確認されたり殺処分が行われたりしています。ウィルスや菌の力は人間の進化よりはるかに高度な次元にあることは多くの人が知っているはずなのに、、、。感染が確認されたら全員殺処分という現在の方針にも、人間は自らの首を絞めているのではないかと心配になります。人間世界を支えてくれている世界に、人がどれだけ関心をもてるかどうか、人間の価値観と感性の中に、可能性の光をみています。

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【シリーズ】土遊野循環記

有機米の栽培と平飼い養鶏を主軸に、 循環型農業を行っていますが、今年の通信では、この循環について詳しくお伝えしていきたいなと思っています。 農業に興味がある方、いつかやってみたいと思う方にはどんどん参考にしてもらえたら嬉しいです。

第1回「土遊野の循環型農業の始まりは森の神様」

農場をご案内するとき「ここが循環の中心です」といつもご紹介しているのが、「自家製自家配合の発酵飼料」づくりの現場です。
土遊野で育てた飼料用米をメインに、季節により、緑の草(緑餌)がはいったり、季節の野菜の根や葉がはいったり、地元パン粉工場の産業廃棄物になるパンの耳、豆乳工場からのおから、酒蔵さんの酒粕などもいただきながらエサづくりをしています。


「発酵の源になる菌は特別なものを仕入れているんですか?」 と聞かれますが、この源の菌は「土着菌」(その地域に元々棲みついている様々な菌)です。鶏舎の裏にある森には秋にたっぷり落ち葉が積もります。
その落ち葉の下にはたくさんの糸状菌、つまりカビがいます。
この菌たちを、私達は「森の神様」と呼びます。

その落ち葉を集め、菌の餌になる米糠とお布団になるモミガラをふりかけて適度な水分を保つと発酵が始まります。
その発酵に米、麦、大豆、魚粉、カキガラ、緑餌を加えて発酵を拡げます。
温かい発酵飼料を食べる土遊野の鶏たちは、こうして毎日菌活しています。
人も発酵食品で菌活していますよね?おんなじです。
土遊野の大きな循環を繋いでくれているのは、小さな小さな土着菌たち。
土着菌を使っているというより、土着菌の力を借りている! が正しいと思います。

次回に続く。。

今月のおすすめ商品

【新酒】無濾過生酒 満寿泉 純米大吟醸  720ml(令和5年1月仕込み)

今年も有機棚田米イセヒカリで仕込んだ新酒が出来上がりました! 富山を代表する酒蔵桝田酒造店さんに土遊野の有機棚田米イセヒカリ100%で醸していただいた、お米の旨味と香りが楽しめる日本酒です。 無濾過生酒は200本限定での販売となります。 飲み比べセットも人気で、ギフトにもおすすめです。
ぜひご賞味ください。
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ひよっこ農家娘 二代目の奮闘記

農業家への道① 最近、高校生や大学生とお話する機会をいただきます。農業について、食糧問題について、地方の地域社会について関心があるようでした。お話のたびに、私はどうだっただろう…と当時を思い出します。どうして農業をしようと思ったんだっけ?どうしてこんなに街と里山を伝えたいと思うようになったんだっけ?そして、どうしていのちを繋ぐ農業家として生きる!と自分で決めたんだっけ?と。農業家への道を、お話していきたいと思います。私めぐみの生まれはこの富山の里山です。約40年前に両親が関東から移住してきました。「草刈り十字軍」運動という森に入って草を刈り、枯葉剤の空中散布を止めたこの経験を富山の山林でした。両親は、結婚と同時に富山に移住。私には3つ上の兄もいます。小学生のときは、鶏のエサやりや卵のパック詰めのお手伝いは日課でした。発酵飼料のにおい、鶏に突かれては泣き、集めた卵をパックに入れて地域に宅配すること。すべてが日常でした。あまり嫌に思った記憶はありません。そして両親から一度も農業を継いでほしいということを言われたこともありませんでした。ただ、父から言われた「めぐみには、いつか自分の手でなにかを生み出す人になってほしい」」という言葉は、今でも鮮明に覚えています…でも、私は東京の大学に進学することを決めました。。。次号へ続く

写真館

待ちに待った雪♪
冬仕事:銀杏の剪定
キウイジェラート試作中
おむすび試食会
sioの鳥羽シェフが、「hotel’sホテルス」若い料理人チームを引き連れて土遊野にいらしてくださいました! おいしいで世界を変える考え方、学び多い出会いでした♪

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