はじめに

2021 年もいよいよ師走ですね。

振り返ると今年の富山の年明けは災害級の大雪から始まり、日本中の養鶏業を不安に陥れた鳥インフルエンザの大流行、新型コロナの感染拡大で大切なパートナーである飲食店さん達の時短要請。後半にかかり農作業機などを動かすための原油価格高騰など、土遊野の農場経営に大きな影響を及ぼすことが、度々訪れた一年でした。

これらどれも、私自身が向き合ってもコントロールできるものではありません。やるべきことは、憂うことでも、恐れ不安をいだき、不平不満を国に投げかけることでもありません。このような状況下で「どうして私達はこの里山で有機農業をするのか」と何度も自問自答しました。私の心の中には、この地で農業を引き継いだ両親と、共に仕事に邁進してくれるスタッフみんなと、そして買い支えてくださる皆様への「感謝」の気持ちが溢れたのです。

この里山から、食べ物を育てて人の支えとなりたい。大地と人が支え合う“いのちを繋ぐ農業” を、世界の農業の当たり前にしたい！と改めて強く思えた一年となりました。

冬のお菓子・ケーキ特集

土遊野食堂 ご予約承り中！

土遊野では、土遊野スタッフによる土遊野の旬の食材を使用した手作りランチを完全予約制にて提供しております。富山を一望できるテラスを貸し切って、みんなでランチはいかがでしょうか？

土遊野の見学と合わせてランチを食べるプランもOKです。
詳細は、ぜひお問い合わせください。

【今月のおすすめ食材】
今が一番味が濃い！有機冬ニンジン

土遊野の有機野菜の中で、一番人気といえば” 冬のニンジン”
冬の寒さに耐えた土遊野人参は、味が濃くて甘みも強く、「他のニンジンと味が全然違う！」とファンになる方が多いんです。とにかく食べてもらえば分かるんですが、癖のない今どきのニンジンとは違い、野性的なニンジンです（笑）

オススメの食べ方は、ニンジンジュース。リンゴなどの果物と一緒にジュースにしても美味しいですよ♪
まだ食べたこと無い方は、ぜひ一度ご賞味くださいませ。

ひよっこ農家娘　２代目代表の奮闘記

土遊野は12月に決算期を迎えます。
1995年に両親が設立し丸26 年です。都会から移住した両親に、嵐の櫻井翔さんがインタビューしたときの言葉は、今も鮮明に覚えています。

櫻井さん「この地に移り住んで不安や苦労はなかったですか？」
母は「都会から移り住んだ私たちには大雪もわくわくどきどきでした。そして地元の多くの人に支えてもらいました。」
父は、「周りから見たらひどい田んぼを作ってたと思うけど、僕自身には標準がないから、“壁じゃないんです”」と。

そばで聞いていた私は、「あぁ、この人たちは誰から褒められたいとか、評価されたいと思って生きていない。人生を目一杯挑戦してそれを楽しんでるんだ」と心から思いました。「何のためにこの仕事をするんだ？」それは社会のため、誰かのため、と使命感もありつつ、何よりも「自分自身のために!! 自分がやる！やりたいと決めたから！」を体現しているのが両親の人生だと思えたのです。

里山農業は高齢化や過疎化に歯止めはかかりません。でもこれは、歩みを止める壁でもなんでもありません。集まる田畑の可能性をわくわく考え、ひとつずつゆっくりでも形にしていきたいと思います。母の口癖は「土遊野の“遊” は遊び心の“遊”♪わくわくどきどき、楽しんでね☆」今年私は頭抱えて、ひとり深刻になった気でいたので、来年の私のモットーにします！

河上　めぐみ

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